むし歯・知覚過敏の治療について
むし歯(齲蝕)は、細菌によって歯が溶かされる病気です。進行すると痛みや腫れを伴うことがあります。
また、冷たいものがしみる・歯ブラシでズキッとするなどの「知覚過敏」も、歯の表面のエナメル質の摩耗や歯根の露出などにより起こります。
当院では、症状の原因を丁寧に診査し、その結果に基づいて適切な治療を行います。
診査・診断の方法
むし歯・知覚過敏の原因を明確にするため、以下の診査を行います。
1. 問診
痛みの特徴・しみる状況・経過などを確認します。
2. 視診・触診
むし歯の範囲、歯ぐきの状態、磨耗の有無などを確認します。
3. X線検査(レントゲン)
歯の内部のむし歯や進行度、神経に近いかどうかを確認します。
これらを組み合わせて、最適な治療法を判断します。
むし歯の治療方法
1. カリエス除去(むし歯の部分を取り除く)
器具を使って、むし歯になった部分のみを慎重に取り除きます。
必要に応じて、Er:YAGレーザーを併用することがあります。
2. コンポジットレジン修復
比較的小さなむし歯の場合、歯と同じ色の樹脂(コンポジットレジン)を詰めて補修します。
治療は通常1回で完了します。
2. インレー修復(型取りによる詰め物)
むし歯の範囲が広い場合、型取りを行って作製した詰め物を装着します。
治療は通常、2〜3回の来院が必要になります。
知覚過敏の治療方法
知覚過敏は原因により対処が異なります。
1. 薬剤塗布
歯の表面に専用の薬剤を塗布し、しみる症状を緩和します。
2. コンポジットレジンによる保護
歯の根元が削れている場合は、レジンを薄くコーティングして刺激を防ぎます。
3. ブラッシング指導
強いブラッシング圧・磨き癖がある場合、適切な磨き方や道具をお伝えします。
4. 食いしばり・歯ぎしりへの対応
症状の原因が食いしばりの場合、生活指導や必要に応じて就寝時の保護装置を検討します。
治療期間・回数(目安)
- 小さなむし歯:1回
- インレー修復:2〜3回
- 知覚過敏(薬剤塗布):1〜数回
- レジンでの保護:1回
状態により回数が変わる場合があります。
費用
むし歯治療・知覚過敏治療は、症状や部位により保険診療で行うことができます。
費用は保険点数に基づき決定します(診察時にご説明します)。
主なリスク・副作用
- 治療後に一時的にしみることがあります
- むし歯が深い場合、神経の治療が必要になる場合があります
- 詰め物が割れる・外れることがあります
- 知覚過敏が再発することがあります
注意事項
- むし歯の進行度や知覚過敏の原因によって治療法は異なります
- 日常のケアや生活習慣が症状に影響する場合があります
- 効果や症状の改善には個人差があります


