ブリッジやインプラントじゃない選択肢 〜自家歯牙移植のススメ〜
親知らず2025.05.13
~親知らずを活かした自家歯牙移植~
(30代・男性)
「右下の奥歯を他院で治療しているけれど、なかなか痛みが引かない」
そんなお悩みで来院された30代の男性の患者さま。
丁寧に診査・検査を行ったところ、右下6番(第一大臼歯)は歯の根に穿孔(穴)が空き、歯質も薄くなっていたため、残念ながら保存は困難と判断しました。
右下6番(矢印部)は穿孔と菲薄化が確認され、抜歯が必要な状態
治療方法としては、ブリッジやインプラントといった選択肢もありますが、
この患者さまにはまだ機能していない親知らず(智歯)が残っていたため、
**ご自身の歯を活かす“自家歯牙移植”**をご提案しました。
抜歯と同時に親知らずを移植
→ 抜歯したその日に、右下の親知らずを移植ポジションに適合させました。
術後の根管治療とジルコニアクラウン
→ 移植後に根管治療を行い、最終的にジルコニアクラウンで自然な見た目と機能性を回復しました。
【治療内容】
・右下6番 抜歯
・親知らずの自家歯牙移植(同日)
・根管治療およびジルコニアクラウン補綴
【治療期間】
初回手術~最終補綴まで約6か月
【治療費用(自由診療)】
・自家歯牙移植:110,000円(税込)
・ジルコニアクラウン:99,000円(税込)
→ 合計:約209,000円(税込)
【治療のポイント】
・人工物ではなく、自分の歯で機能を回復できる
・ブリッジのように隣の歯を削る必要がない
・適切に治療を行えば長期的な安定が期待できる
今回のケースでは、最小限の侵襲で最大限の効果を得ることができました。
患者さまからも「自分の歯でしっかり噛めて嬉しい」とご満足いただいています。
【注意事項・デメリット】
・自家歯牙移植は親知らずなど、移植に適した歯がある場合に限られます
・移植後の安定には骨や歯ぐきの状態、咬み合わせなど複数の条件が関与します
・すべての症例で成功が保証されるわけではありません
・治療後も定期的な経過観察とメインテナンスが大切です
「抜歯と同時に、自分の歯で機能を取り戻せたらいいな…」
そんな思いに応える選択肢として、自家歯牙移植という方法があります。
ご自身に合った治療方法を一緒に考えてみませんか?お気軽にご相談ください☺
広島市中区の歯科医院 ごこちデンタルクリニック