噛む力は強ければいい?弱すぎても問題?|咬合力検査「オラモ」でわかること
スタッフブログ2026.10.26
噛む力は強ければいい?弱すぎても問題?|咬合力検査「オラモ」でわかること
「最近、硬いものが噛みにくくなった」
「歯ぎしりや食いしばりが強いと言われた」
このようなお悩みはありませんか?
食事をしっかり噛むためには、歯の本数だけでなく、噛み合わせや噛む筋肉の働きなど、お口全体の機能が大切です。
また、噛む力は弱いことだけでなく、強い力が繰り返し歯に加わることも問題になる場合があります。
今回は、噛む力を数値で確認できる**咬合力検査「Oramo(オラモ)」**について解説します。
咬合力とは?
咬合力(こうごうりょく)とは、上下の歯で噛みしめたときに発揮される力のことです。
咬合力には、歯の本数、噛み合わせ、噛む筋肉の働き、歯周組織の状態など、さまざまな要素が関係しています。
咬合力が低下すると、硬い食べ物が噛みにくくなり、食事の内容が制限されることがあります。
一方、咬合力が強いこと自体が病気というわけではありませんが、歯ぎしりや食いしばりなどによって過剰な力が繰り返し加わると、歯や修復物に負担がかかる場合があります。
咬合力検査「オラモ」とは?
Oramo(オラモ)は、噛む力を数値として測定できる歯科用検査機器です。
専用のセンサーを噛んでいただくことで、咬合力を測定します。
測定結果は「N(ニュートン)」という単位で表示されます。
短時間で測定でき、感覚だけではわかりにくい噛む力を客観的に確認する手がかりになります。
ただし、測定値は噛みしめ方や測定条件などによって変動するため、数値だけでお口の状態を判断するものではありません。
噛む力が弱い場合に考えられること
咬合力が低下する原因には、さまざまなものがあります。
例えば、歯周病によって歯を支える組織が弱くなった場合や、奥歯を失った場合、入れ歯が合っていない場合などです。
また、加齢や全身状態の変化に伴い、噛む筋肉の働きが低下することもあります。
噛む力が弱くなると、硬い食品を避けるようになり、食事の選択肢が狭くなる場合があります。
そのため、単に筋力の問題と考えるのではなく、歯や歯周組織、噛み合わせなどを総合的に確認することが重要です。
噛む力が強すぎる場合にも注意が必要です
噛む力は、強ければ強いほどよいというものではありません。
特に、歯ぎしりや食いしばりによって強い力が繰り返し加わる場合には、次のような問題が生じることがあります。
- 歯の摩耗や破折:歯がすり減ったり、ヒビが入ったりすることがあります。
- 詰め物・被せ物の破損:セラミックなどの修復物が欠けたり、外れたりする場合があります。
- 歯周組織への負担:歯周病などで歯を支える組織が弱くなっている場合、歯の動揺などに関係することがあります。
- インプラントへの影響:被せ物の破損やスクリューの緩みなど、機械的なトラブルにつながる可能性があります。
ただし、咬合力の数値が高いことと、歯ぎしり・食いしばりがあることは同じではありません。
オラモで測定するのは、検査時に発揮できる噛む力です。睡眠中の歯ぎしりや日中の食いしばりを直接診断できるわけではありません。
そのため、歯の摩耗や亀裂、修復物の状態なども含めた診査が必要です。
咬合力が375N未満だと問題?
口腔機能低下症の評価では、オラモを用いた所定の測定方法において、375N未満が咬合力低下の判定基準とされています。
ただし、この数値は決められた測定条件で用いるものであり、測定方法が異なる場合にそのまま当てはめることはできません。
また、375N未満だからといって、それだけで口腔機能低下症と診断されるわけではありません。
口腔機能低下症は、咬合力に加えて、舌の力、口の乾燥、飲み込む機能など、複数の検査項目を組み合わせて評価します。
噛む力に問題がある場合は?
咬合力が低下している場合には、その原因に応じた対応を検討します。
歯周病が関係していれば歯周治療を、歯の欠損が関係していれば入れ歯・ブリッジ・インプラントなどによる噛み合わせの回復を検討することがあります。
また、口腔機能の低下が認められる場合には、口腔機能訓練などが役立つこともあります。
一方、歯ぎしりや食いしばりによる負担が疑われる場合には、生活習慣の見直しやナイトガードなどを検討することがあります。
いずれも、治療によって必ず改善するとは限らず、原因に応じた対応が必要です。
ごこちデンタルクリニックが大切にしていること
ごこちデンタルクリニックでは、歯を治療することだけでなく、治療した歯を長く健康に使い、食事を楽しめることを大切にしています。
歯周病治療、根管治療、補綴治療、インプラント治療などを通して歯や噛み合わせを維持・回復することに加え、噛む機能にも目を向けることが重要だと考えています。
「歯を残すこと」と「その歯でしっかり噛めること」。
その両方を大切にした診療を心がけています。
まとめ
噛む力は、弱すぎても、強い力が繰り返し加わっても、お口の健康に影響することがあります。
咬合力検査「オラモ」は、噛む力を数値として確認するための検査です。
ただし、測定値が高いからといって必ず問題があるわけではなく、低い場合も数値だけで病気と判断することはできません。
大切なのは、咬合力の数値だけでなく、歯や歯周組織、噛み合わせ、歯ぎしり・食いしばりの有無などを総合的に評価することです。
最近、噛みにくさを感じる方や、歯ぎしり・食いしばりが気になる方は、歯科医院でご相談ください。



